次の DEMO を見に行く

家電の延長保証はいらない?迷わず入っていいのは3つだけ【2026年】

osiri-buruu

📚 あわせて読みたい
家電の電気代そのものを下げたいなら 冷蔵庫・家電の電気代を節約する方法。この記事は、家電を買うときにレジで聞かれる「延長保証」の話です。

家電を買うと、レジでたいてい聞かれます。「延長保証はどうされますか? 購入金額の5%です」。20万円の冷蔵庫なら1万円。その場で決めるには大きい金額です。

この記事では、メーカーが公表している修理代と、家電量販店5社の保証の中身(2026年9月に各社の公式ページで確認)を並べて、家電ごとに「入る・入らない」を判定しました。結論から言うと、迷わず入っていいのは3つだけです。

3秒結論
✅ 入る価値があるのはドラム式洗濯乾燥機・冷蔵庫・エアコン(修理1回で4万〜8万円。本体が高いので、直して使う価値がある)
炊飯器・コードレス掃除機はなくても困らない(修理代が本体価格に近く、内釜やバッテリーは対象外)
✅ エアコン・冷蔵庫のいちばん高い故障(コンプレッサー)は、もともとメーカーが5年保証。店の10年保証は「6年目から」の中身で選ぶ

1枚で判定:延長保証は4つの質問で決める

レジで迷ったら、上から順に答えてください。「はい」が出たところで決まりです。

延長保証に入るかどうかを4つの質問で判定するフロー図
図1:上から順に答える。「はい」が出たところで決まり

いちばん大事なのは質問4です。延長保証は、中身としては保険と同じ。保険は「貯金では払えない損」に備えるもので、払える損にまで入ると、店の取り分のぶんだけ損をします。保証料は、平均すると店が損をしない値段に決められているからです。

逆に言うと、急に5万〜8万円の修理代が出ると家計が回らない時期(子どもが小さい、貯金を作っている途中など)なら、大型家電の延長保証は十分に意味があります。「入る・入らない」は家電の種類だけでなく、今の貯金の厚さでも変わります。

メーカーが公表している修理代

「直すといくらかかるか」が分からないと、損得は決められません。日立は家電ごとに修理料金の目安を公式サイトで公表しています。技術料・部品代・出張料込みの金額を、1枚にまとめました。

日立が公表している家電8品目の修理料金の目安を並べた図
図2:どの家電も、1回の修理で2万〜8万円(日立「修理料金の目安」より)

どの家電も、1回直すと2万〜8万円かかります。出張料込みとはいえ、炊飯器ですら2.2万〜3.2万円。いちばん高いのはドラム式で、電源まわりだけで5.3万〜7.7万円、表示の出方によっては8.3万〜12.3万円の修理もあります。

金額だけ並べると大差がないように見えますが、差がつくのは本体価格に対して何割かです。25万円のドラム式に6万円の修理なら直しますが、3万円の炊飯器に3万円の修理なら買い替えます。これは後の判定表で計算します。

他のメーカーも近い金額です。三菱電機は冷蔵庫の基板故障で1.76万〜4.29万円、冷やす仕組みそのもの(冷媒回路)の故障で6.16万〜10.45万円。シャープは冷蔵庫の冷媒回路の部品交換(購入後5年以上)で3.5万〜7.3万円を目安にしています。

いちばん高いコンプレッサーは、もともと5年保証

図のいちばん上、エアコンと冷蔵庫のコンプレッサー交換は11万〜14万円。ここだけ桁が違います。

ただし、この部分(冷やすためのガスが通る「冷媒回路」)は、多くのメーカーが買ってから5年間は無料で直すと決めています。日立のエアコンの修理料金表にはそのまま「コンプレッサー(5年保証)」と書かれていて、日立の冷蔵庫、富士通ゼネラルのエアコン、三菱電機の冷蔵庫も同じ5年です。

つまり、店の「5年保証」で新しく守られるのは、基板やファンモーターの4万〜5.6万円の修理です。本当に高い故障に備えるなら、6年目以降までカバーする10年保証のほうを見ます。これは後の章で比べます。

⚠️ 保証書は「店名と購入日」がないと無効

メーカーの保証書は、販売店名と購入日が書かれていないと無効になります(富士通ゼネラルの案内より)。5年保証の部品も同じです。買った日に、保証書とレシートを並べてスマホで撮っておく。これだけで、5年後に慌てずに済みます。

故障でなくても、呼ぶだけで4,000〜5,500円

修理を頼んで「故障ではありませんでした」「修理はやめておきます」となっても、お金はかかります。日立は出張料3,850円、三菱電機は見積診断5,390円、シャープは出張診断料5,500円(20km以内)です。

延長保証に入っていても、修理しなかったときの診断料・出張料は対象外という店がほとんどです(ヤマダデンキの規程にも明記)。呼ぶ前に、取扱説明書の「故障かな?と思ったら」を一度見てください。フィルターの詰まりや電源の入れ直しで直ることがあります。

家電8品目の判定表

本体価格と修理代を並べて、保証料5%で元が取れる条件を計算しました。「元が取れる目安」は、保証期間中に何台に1台が壊れれば、平均で保証料を取り返せるかです(修理1回、修理代は目安の真ん中で計算)。

家電本体価格の例保証料(5%)修理代の目安修理代÷本体元が取れる目安判定
ドラム式洗濯乾燥機25万円12,500円5.3〜7.7万円26%5台に1台◎ 入る価値あり
冷蔵庫(大型)20万円10,000円4.6〜5.1万円24%5台に1台○ 入る(10年保証は上限を確認)
エアコン12万円6,000円4〜5.6万円40%8台に1台○ 入る(10年保証は上限を確認)
テレビ(50型以上)10万円5,000円約4.9万円49%10台に1台△ 10万円以上なら検討
縦型洗濯機8万円4,000円3.2〜5.2万円52%10台に1台△ 店の条件しだい
オーブンレンジ5万円2,500円3〜5.2万円82%16台に1台× なくても困らない
炊飯器3万円1,500円2.2〜3.2万円90%18台に1台× なくても困らない(内釜は対象外)
コードレス掃除機5万円2,500円2〜3.7万円57%11台に1台× なくても困らない(バッテリーは対象外)

本体価格は2026年の売れ筋の目安、修理代は日立の公表額です。「修理代÷本体」が大きいほど、壊れたときに直すより買い替えたくなる家電です。

数字だけ見ると、炊飯器や掃除機のほうが「元が取りやすい」ように見えます。それでも×にした理由は3つあります。

  • 修理代が本体価格に近い。3万円の炊飯器に2.2万〜3.2万円の修理代なら、多くの人は直さずに買い替えます
  • よくある故障が対象外。コードレス掃除機のバッテリー、炊飯器の内釜は、ケーズデンキ・ヤマダデンキの規程でどちらも保証の対象外です
  • 払ってもらえる額に上限がある。ヨドバシの場合、大型4品目以外は修理1回きりで、上限が年々下がります(次の章)

反対にドラム式・冷蔵庫・エアコンは、修理代が大きいうえに本体も高いので、「直して使う」ほうが得になりやすい家電です。保証を使うなら、ここです。

家電量販店5社の延長保証(2026年9月・公式で確認)

同じ「5年保証」でも、店によって中身がかなり違います。各社の公式ページを読んで、違いが出るところだけ表にしました。

保証料期間回数・上限気をつける点
ヨドバシカメラ購入額の5%(ポイント)5年洗濯機・冷蔵庫・エアコン・14型以上のテレビは全額・何度でも。それ以外は1回きりで、上限が年々下がるヨドバシ・ドット・コムで買った物は対象外。出張修理代はいったん自分で払い、後日ポイントで戻る
ビックカメラ購入額の5%(ポイント。足りなければ差額は現金)5年(10万円以上の冷蔵庫・エアコンは10年)何度でも。修理代が購入額の80%を超えたら新品と交換して終了10年保証の6〜10年目は、上限が購入額の30%
ヤマダデンキ現金。1.1万〜3.3万円未満は1,100円、3.3万円以上は5%、11万円以上の冷蔵庫・エアコン(10年)は8%3年・5年・10年1回あたり購入額まで3.3万円未満は3年だけ。買ってから8日以内なら解約して全額返金
ケーズデンキ無料(指定機種・一定金額以上)10年(エアコン・冷蔵庫)、5年・3年回数・上限・免責金額なし指定機種だけ。リモコン・バッテリー・フィルターなどは対象外
エディオンエディオンカード・IDカード会員の特典5年(指定のエアコン・冷蔵庫は10年)購入金額に達するまで5,500円以上の指定商品。楽天・Amazonなどへの出店分とアウトレットは対象外

条件は変わることがあります。レジでは「何年・何回・上限いくら」の3つだけ聞けば、この表のどこに当てはまるかが分かります。

ヨドバシは「大型4品目」かどうかで別物

ヨドバシカメラの延長保証の上限が年ごとに下がる様子を示した棒グラフ
図3:大型4品目以外は、上限が2年目80%→5年目50%まで下がり、修理は1回きり

ヨドバシの延長保証は、洗濯機・冷蔵庫・エアコン・14型以上のテレビなら5年間ずっと全額・何度でも。ところがそれ以外の家電は、修理は1回きりで、上限も2年目80%から5年目50%まで下がっていきます。

5万円のオーブンレンジが5年目に壊れて修理代4万円なら、払ってもらえるのは2.5万円まで。残りの1.5万円は自己負担です。ヨドバシで入るなら大型4品目、と覚えておくと迷いません。

ビックは「8割を超えたら新品」、ヤマダは「現金で、上限は購入額」

ビックカメラは回数の制限がなく、修理代が購入額の80%を超えると新品と交換して保証が終わります。小型家電なら「壊れたら新品にしてもらえる保証」に近い中身です。ただし10年保証の6年目以降は上限が30%に下がります。

ヤマダデンキは保証料を現金で払う代わりに、1回あたりの上限が購入額までと大きめです。しかも買ってから8日以内なら解約して全額返金されるので、レジで迷ったら入っておいて、家でこの記事の表と照らし合わせる、という使い方もできます。

ケーズとエディオンは「最初からつくか」を先に見る

ケーズデンキは指定機種なら保証料0円で、回数・上限・免責金額なし。エディオンもカード会員なら長期修理保証がつきます。

だから店を比べるときは、本体の値段に保証料5%を足して比べるのが正しい比べ方です。20万円の冷蔵庫なら、保証が最初からつく店は、実質1万円安いのと同じです。

10年保証は「6年目から」の中身で選ぶ

エアコン・冷蔵庫の10年保証が本当に役に立つのは、メーカーの5年保証が切れた6年目以降に、コンプレッサーが壊れたときです。ここで店ごとの差がいちばん大きく出ます。

12万円のエアコンが7年目に故障した場合の自己負担を店ごとに比べた図
図4:同じ10年保証でも、7年目の自己負担は0円から10万円まで分かれる

同じ「10年保証」でも、12万円のエアコンが7年目にコンプレッサー故障を起こすと、自己負担は0円から10万円まで分かれます。ビックカメラの10年保証は6年目以降の上限が購入額の30%なので、コンプレッサー交換の大部分は自分で払うことになります。

10年保証を選ぶときは、「6年目以降の上限はいくらですか?」とだけ聞いてください。答えが「購入金額まで」や「上限なし」なら、入る価値があります。

入らないと決めたら、やっておく3つ

① 保証料のぶんを「家電の修理積立」にする

モデル家庭で計算してみます。冷蔵庫20万円・ドラム式25万円・エアコン12万円×2台・テレビ10万円・レンジ5万円・炊飯器3万円・掃除機5万円。合計92万円の家電に全部5%の保証をつけると、保証料は4.6万円です。

4.6万円は、ドラム式の修理1回分(5.3万〜7.7万円)に近い金額です。保証に入らないなら、同じ額を特別費の「家電の修理・買い替え」として積み立てておけば、1回の故障には対応できます。積立のしかたは 特別費の一覧と月いくら? に。

② 保証書・レシート・加入証を1枚の写真にする

「メーカーの保証書がない」「購入履歴が確認できない」。どちらもヨドバシ・ヤマダの規程で保証の対象外です。買った日に、保証書とレシート(延長保証に入ったなら加入証も)を並べて撮り、スマホに「家電」というアルバムを作って入れておきます。

③ 部品を持っている期間を知っておく

保証があっても、部品がなければ直せません。メーカーは修理用の部品を持っておく期間を決めていて、数え始めは「買った日」ではなく「その機種の製造が終わった日」です。パナソニックの例です。

家電修理用の部品を持っている期間
エアコン10年
冷蔵庫9年
テレビ・電子レンジ8年
縦型洗濯機7年
ドラム式洗濯乾燥機・炊飯器・掃除機6年

秋から冬は型落ちが安くなる季節ですが、型落ちは製造が終わってから時間がたっている分だけ、直せる期間が短くなります。なお、保証期間中に部品がなくて直せない場合、ヤマダデンキは代替品を出すと規程に書いています。

よくある勘違い3つ

勘違い1:クレジットカードの保険で直せる

カードについている「ショッピング保険」は、落として壊した・盗まれたといった事故のためのものです。使っているうちに壊れる自然故障は対象外で、期間も購入から90日〜200日ほどと短いものが多いです。

勘違い2:火災保険で直せる

火災保険の「破損・汚損」は、うっかり倒した・物をぶつけたなど突然の事故が対象です。自然故障(電気的・機械的な故障)はふつう対象外。テレビを倒して画面が割れた、なら使えることがあります。見直すなら 火災保険の見直しガイド に。

勘違い3:ネットで買っても、店の保証がつく

ヨドバシ・ドット・コムで買った物は、店の延長保証の対象外(メーカー保証のみ)。エディオンも楽天・Amazonなどへの出店分は対象外です。同じ店の名前でも、どこで買ったかで保証が変わります

よくある質問(Q&A)

Q. 延長保証は、あとから入れますか?

A. 基本は買うときだけです。ヤマダデンキは「購入と同時に限る」と規程に書いていて、ヨドバシも購入時に申し出る方式です。ヤマダなら買ってから8日以内は解約・全額返金ができるので、迷ったら入っておいて家で考えられます。

Q. ポイントで払うなら、実質タダでは?

A. ちがいます。10%還元の店で5%を保証に使うと、手元に残る還元は5%です。20万円の冷蔵庫なら、1万円分のポイントを使っています。ポイントは現金と同じ価値として考えてください。

Q. 壊れたら、メーカーに直接頼んでいい?

A. 延長保証の期間中は、まず買った店の保証窓口へ。ヨドバシは「ヨドバシカメラ以外で修理した場合」、ヤマダは「当社以外に依頼し、修理した場合」を保証の対象外としています。メーカーに先に頼むと、自腹になることがあります。

Q. 修理と買い替え、どちらにするか迷ったら?

A. 修理代が本体価格の半分を超え、上の表の「部品を持っている期間」も残り少ないなら、買い替え寄りです。10年前の冷蔵庫やエアコンは今の機種より電気代が高いことが多いので、電気代の差も入れて考えます(家電の電気代の記事)。

Q. ネット通販の延長保証はどう選ぶ?

A. ネット通販の有料保証は、保険会社などが運営していて条件がさまざまです。「自然故障が対象か」「上限はいくらか」「何回使えるか」の3つを確認してください。この記事の表と同じ見方で比べられます。

まとめ:延長保証は「払えない修理」にだけ入る

家電の延長保証は、全部に入るものでも、全部断るものでもありません。

  • 迷わず入っていいのはドラム式洗濯乾燥機・冷蔵庫・エアコン。修理1回で4万〜8万円、本体が高いので直す価値がある
  • 炊飯器・コードレス掃除機は、なくても困らない。よくある故障が対象外のことも
  • エアコン・冷蔵庫のコンプレッサーはメーカーが5年保証。10年保証は「6年目以降の上限」で選ぶ
  • 保証が最初からつく店(ケーズの指定機種・エディオンの会員)は、本体価格から5%引いて比べる
  • 入らないなら、保証料ぶんを家電の修理積立

📚 次に読むなら
買い替えたあとの電気代は 冷蔵庫・家電の電気代を節約する方法、修理・買い替えの積立は 特別費の一覧と月いくら?、「買わない」で浮いたお金の話は 買うのをやめたもの12個 をどうぞ。

ABOUT ME
記事URLをコピーしました